2015年5月7日木曜日

練習の効果:自閉症の子って、放っておくとどうなるの?

 先日家の玄関にの上の方に何か小さなものが付着しているのを見つけました。そう言えば、昼間蜂がその辺に飛んでいたのを思い出しました。アシナガバチだと思います。嫌ですね。もしかしたら巣かも?玄関なので非常に迷惑です。まだ小さいものなので、蜂がいない間なら、大丈夫かも?コワゴワほうきでつつくと、思ったよりも簡単に落ちました。なんだか思ったよりも軽いです。でもよく見ると、明らかに蜂の巣ができ始めるような形をしています。怖い、怖い。まあ、早いうちに撤去できて良かった。一安心していると、4、5日経ったところでしょうか、また同じところに巣の土台ができ始めました。また戻ってきたら、嫌だ。今度は大事をとって、玄関の壁にスプレー型殺虫剤(フマキラーだったかな?)を吹き付けておきました。その後は蜂が来なくなりました。4、5月は巣作りのシーズンということも聞きました。うちは川沿いなので、虫が多いんですよ。アシナガバチは虫を食べる益虫なのでしょうが、私のうちの玄関に巣を作るのはやめていただきたい。そしてある週末の朝、天気の良い日、寝室の窓を開けて見ていると、またアシナガバチが飛んでいます。またいた!もしやこの辺にも巣があるのかも?蜂がいなくなったところでベランダに出ると、どこにも巣は見当たりません。ふと気になって窓枠の下を覗き込むと、なんと作りかけの巣の横に逆さまにとまっている蜂と目が合いました。最悪ですよね。でも、作りかけの時に見つかって良かった。昼間に近づくと怖いので、夜に撤去することにしました。
 夜に懐中電灯を持ってまた覗き込むと、また目が合ってしまいました。いる。でも、蜂がいなくなるまで待てないので、殺虫剤スプレーを使って駆除することにしました。ハエ蚊用でも聞くんでしょうか?近寄るのが怖いので遠くからスプレーをすると、せっかくの毒ガスが風邪で飛び散ってしまいます。それでも何度かしていると、ブーンと蜂が羽の音を立てるようになりました。もしかしたら、巣の中に毒ガスが入らないように羽で風を送っている?効果ありかも。続けると、蜂が出てきて床でもがきはじめました。懐中電灯を置いたところで、見えるところでもがいてくれて良かった。やはり見えない夜に飛ばれると、怖い。でも、殺虫剤って効果あるんですね。追い詰められた蜂に突然襲われると怖いので、ベランダの寝室の前からはちょっと逃げて、もう一つの部屋の前まで行って待機しつつ、何度か戻ってスプレーをかけました。蜂が襲ってきたらどうしよう?ドキドキして逃げて戻ってスプレーしてを繰り返すと、なんだか他にもブーンという音が聞こえます。何のおとだろう?後ろにライトを当てると、自分の逃げていたすぐ後ろ、私の巻きまくったこぼれ殺虫剤で苦しくなった蜂が、なんと2匹も床でのたうちまわっていました。怖い怖い。さらに殺虫剤を散布して弱ったところに、ヨーグルトの空きカップに殺虫剤をしてものをかぶせて、その夜は戸を閉めました。次の朝恐る恐るカップを取ると、見事に3匹は死んでいました。良かった。窓枠のしたを覗き込むと、やはり3つの巣が作られており、もう少しで子供が産めそうなくらい大きくなりかけていました。良かった。怖いですね。放っておいたらきっとプロに頼まなければ撤去できないくらいの巣に育ったことでしょう。
 自閉症の子って、療育をしないで放っておくとどうなるんでしょう?稀にですが、療育をしなくてもかなり成長する子もいます。しかし、私の経験だと、「こだわり」と一般に言われますが、「こうしなければいけない」みたいな勝手なルールができて、それに勝手に縛られてしまう場合が多いです。例えば、「ミニカーを見ると、並べなければいけない」とか、「丸を描き始めると、その隣にも丸を描いて、その上にも丸を描かなければいけない」とか、こういうルールが勝手にできて、そのためにミニカーで普通に遊べなかったり、顔を描かせると目を三つにしてしまったり、ルールによって他の適切な行動が阻害されてしまって学びの機会が失われてしまうことが多いのです。そうすると、失われた学びの機会のために全般の発達が遅れてしまうことも多いのです。
 こういうルールは放っておくと、非常に強く、面倒臭くなる場合が多いです。そうなる前に、私は少しずつでも崩していきます。前に「ちくちくじわじわ」と表現したこともあると思いますが、ミニカーを並べていたらそれを崩したり、他のミニカーを使った遊びを教えたり、丸を3つではなく4つ目を描いてしまったり、3つ目を消したり。嫌がらせをするようにルールを崩し、そして他の楽しいことに目をそらさせるために、どんどん新しい楽しいこと(まあ最初は楽しくないのですが)やらせます。やらせると、最初は嫌がるのですが、そのうち「ああ、それも楽しいのね。車は並べるだけでなく、動かすのも良い。」とルールが新しいものに変わってくる場合が多いです。遊びに限らず、変なこだわりがたくさんある場合が多いので、結局一日中そういったこだわりに気を取られると、妙なところばかりを見てしまい、他の大事な部分にまで目がいかないのです。「見えているようで、見えていない状態」とでも言いましょうか?「こだわりぐらい・・・」と簡単に考えていると、大変なことにもなってしまいます。言い換えると、こだわりを少しずつでも崩さない限り、こだわりによって制限された学習の機会が失われたままで、発達にどんどん遅れが出て行ってしまうことにつながります。子供に勝手にやらせておくのは要注意だと思います。
 しかしこだわりは、利用することもできます。「この課題をやったら、そのこだわりをやって良いよ」という風にすると、こだわりがご褒美になって他の学習を促進させることもできます。また、「きれいに完成させたい」「失敗せずに成功させたい」といったこだわりがあることも多いので、失敗することは絶対にやりたくないけれど、得意分野では非常に何度もやり、部分が非常に伸びることもあります。自閉症の人の中で、突出した能力を持つような人もいます。こういったこだわりが影響しているのでしょうか?自分でも勝手に能力を高めてしまう人がいるくらい、「できる喜び」というのは、非常に強いのでしょうね。療育で教えていくと、できるようになって褒められるとみんな本当に嬉しそうな顔をすることが多いのです。放っておいて勝手に伸びない能力を、人工的にできるように教えてやるのが療育だと思います。何もしなければ難しすぎて失敗に終わること、失敗するので絶対にやりたくないことを、分解して細かく教えてあげることで成功させてあげたり、ちょっとやれただけですごく褒めてあげることで徐々に大きくやれるようになったり、こういった工夫の積み重ねで、得意でないことも少しずつ上手になることができるのです。積み重ねなので、ある時ふと振り返るとやはり練習したことが色々と能力につながっていくことが実感できる時があり、「ああ、やっぱりこんなにできるようになってる」「療育やってて良かった」と思います。
 ちなみに障がいのある子はちょっとの失敗で非常にくじけやすいことが多いのです。心折れるって言うんでしょうかね。できないだけで、一回失敗しただけで泣いて嫌がる子もよく見ます。しかし、「練習して上手になる」「何度もやることで徐々に上手になる」ということを体験として持てると、「失敗しながらも練習する」ということ自体も徐々に嫌いじゃなくなってくることもあります。これは体験するしかありませんので、本当にたくさん褒めてあげて、成功を何度もさせてあげて、「練習すれば上手になる」(どこかのコマーシャルでは、「やればできる子」なんてありますが)という経験をなるべく小さい頃からつけて行きたいですね。